◆「永遠の０（ゼロ）」　百田尚樹

個人的感想｜評論ではなく、偏見に満ちた感想です。


	*「永遠の０（ゼロ）」　百田　尚樹（著）日本の戦争歴史もの。ドキュメンタリータッチだからなのか、舞台が身近だからなのか、途中、何度もフィクションであることを忘れてしまった。太平洋戦争に関して、正直詳しいとは言えない者としては、改めていろいろと考えさせられたような気がする。フィクションで感動的なストーリーであるのに、戦争に関連した問題をきっちり押さえてくる。当時の軍隊の仕組みが現代の官僚組織と重なると言われた時には、思わず大きく頷いてしまった。とは言うものの、やはりストーリーだ。宮部久蔵という男と、その宮部に関わった男達が織り成す物語りには涙をこらえることができなかった。しかし、それだけでは終わらない。ラストは推理小説のように散らばっていた点が一本の線になる。そしてまた泣く。そしてそして強く思う、宮部久蔵のような男でありたいと。

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